重賞データcheck
 今週は古馬牝馬のチャンピオンを決めるエリザベス女王杯が行われる。今年は3歳馬も多数登録。しっかりと傾向をつかんでおきたい。
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第50回 エリザベス女王杯(G1)

11月16日(日) 京都競馬場 芝2200m

 秋の女王決定戦・エリザベス女王杯。以前は現在の秋華賞に相当するレースだったが、1996年に古馬に開放され、今や古馬と3歳馬の激突が見られる一戦としてすっかり定着した。過去には外国馬・スノーフェアリーの連覇もあったが、ここ10年では外国馬の出走は1頭のみで日本馬同士の争い。マリアライト(15年)やクイーンズリング(16年)、リスグラシュー(18年)、そして19〜20年連覇のラッキーライラックと、牡馬相手のG1でも好勝負を演じるような実力馬が勝利を飾ってきた。今年、牝馬の頂点に立つのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1穴馬の激走に注意

 過去10年、1番人気は2勝止まり。3番人気が最多の4勝を挙げ、優勝馬10頭中9頭は6番人気以内だ。ただ穴馬の激走も少なくはなく、9番人気以下で【1.5.1.84】。3歳馬限定時代からときに大波乱のあるレースで、近年では2021年が10→7→9番人気で3連単339万馬券になった。一昨年のように3連単1万円を割り込むこともあり、年によって波乱度に大きな差がついている
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-1-2-5 20.0% 30.0% 50.0%
2 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
3 4-0-3-3 40.0% 40.0% 70.0%
4 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
5 1-3-0-6 10.0% 40.0% 40.0%
6 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
7 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
8 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
10 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
11〜 0-3-0-68 0.0% 4.2% 4.2%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
1着人気 6 3 5 3 3 1 10 4 1 3
2着人気 1 12 9 9 7 5 7 5・12 5 12
3着人気 4 2 3 1 1 3 9 3 2
単勝 1,520円 610円 770円 470円 540円 330円 6,490円 810円 240円 950円
馬連 1,860円 13,710円 8,030円 9,800円 3,380円 2,290円 51,870円 ※欄外 1,580円 16,020円
馬単 4,730円 22,570円 15,890円 12,450円 5,440円 3,610円 137,500円   2,210円 26,990円
3連複 3,770円 20,680円 20,760円 8,660円 4,060円 4,260円 282,710円 90,210円 2,910円 44,140円
3連単 23,590円 158,930円 127,540円 56,370円 26,480円 21,050円 3,393,960円 ※欄外 9,780円 278,100円
※2022年は2着同着で馬連1920円・15500円、馬単3520円・23140円、3連単206260円・289250円

チェック2人気の4歳馬は安定感抜群

 過去10年の年齢別出走数は、3歳が29頭、4歳が64頭、5歳が57頭。しかし3歳馬が7頭、4歳馬が16頭を馬券圏内に送り込んでいるのに対し、5歳馬は6頭のみ。そのため好走確率では3、4歳馬に大きく水を空けられている。また、好走確率は悪くない3歳馬も該当馬があまり多くないため、毎年のように好走するというには至らない。3歳馬を割り引くほどではないものの、中心には4歳馬を据えたいレースだ。特に上位人気に推された馬については、3歳や5歳に比べ4歳の安定感が際立っている。
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【年齢別成績(過去10年)】
年齢 成績 勝率 連対率 複勝率 1〜3番人気 同複勝率
3 2-2-3-22 6.9% 13.8% 24.1% 1-0-2-7 30.0%
4 6-5-5-48 9.4% 17.2% 25.0% 3-1-4-3 72.7%
5 2-3-1-57 3.2% 7.9% 9.5% 2-0-1-6 33.3%
6 0-1-0-10 0.0% 9.1% 9.1% 0-0-0-0
7〜 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%

チェック3秋華賞組ならG1好走かOP勝ち馬

 3歳の好走馬7頭中5頭は秋華賞組。ただ、この秋華賞組は好走しても各年1頭までで、2頭以上の好走はあまり期待できない。その5頭を見ると秋華賞での着順や今回の人気はまちまち。そこで実績面をみると、G1で好走した経験があったのは2頭と、同世代同士のG1で馬券に絡んだ経験のない馬でも古馬相手に通用するケースはある。ただ、タッチングスピーチはローズS、ステラリアは忘れな草賞、ライラックはフェアリーSと、オープン・重賞勝ちくらいは必要だ。
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【前走秋華賞からの好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走人気 前走着順 主なG1実績
15 タッチングスピーチ 4 3 2 6 (秋華賞6着)
17 モズカッチャン 5 1 5 3 オークス2着、秋華賞3着
21 ステラリア 7 2 9 6 (秋華賞6着)
22 ライラック 12 2 6 10 (秋華賞10着)
23 ハーパー 3 3 2 3 オークス2着、秋華賞3着

チェック4秋華賞以外ならG2組

 前走秋華賞以外からの好走馬は該当数が多いため、過去5年の傾向で見てみたい。好走馬は計12頭で、札幌記念や府中牝馬SなどG2組が中心だった。昨年はG3以下の組が上位を独占したものの、スタニングローズはG1馬、ラヴェルはG3勝ち馬でG1・4着、ホールネスはデビュー以来複勝率100%。G2組以外を狙うにしても、実績・戦歴に一定の条件はつきそうだ。
【前走秋華賞以外からの好走馬(過去5年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
20 ラッキーライラック 1 1 札幌記念 1 3
サラキア 5 2 府中牝馬S 7 1
ラヴズオンリーユー 3 3 府中牝馬S 1 5
21 アカイイト 10 1 府中牝馬S 12 7
クラヴェル 9 3 新潟記念 2 3
22 ジェラルディーナ 4 1 オールカマー 5 1
ウインマリリン 5 2 札幌記念 5 3
23 ブレイディヴェーグ 1 1 ローズS 1 2
ルージュエヴァイユ 5 2 府中牝馬S 4 2
24 スタニングローズ 3 1 クイーンS 9 6
ラヴェル 12 2 オクトーバーS 5 6
ホールネス 2 3 新潟牝馬S 1 1

チェック5「馬ナリ」調整馬を中心に

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、優勝馬10頭中8頭は「馬ナリ」で調整された馬だった。牝馬ながら「一杯」(叩一杯等も含む、以下同)で追われた馬も多いが、連対率は8.0%止まり。「強目」も同10.0%とやや劣勢だ。
 そんな中「強目」以上で追われた好走馬を見ると、10頭中7頭が5番人気以内。上位人気に推された馬が、勝ち切れずに2〜3着というパターンが多めになっている。また「強目」以上で勝った2頭は阪神で代替された2020年と21年。京都ではたとえ好走しても2着以下になる可能性が高そうだ。
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【追い切り脚色別成績(過去10年)】
脚色 成績 勝率 連対率 複勝率
馬ナリ 8-7-5-86 7.5% 14.2% 18.9%
強目 1-3-3-33 2.5% 10.0% 17.5%
一杯 1-1-1-22 4.0% 8.0% 12.0%
【追い切り強目〜一杯の好走馬(過去10年)】
馬名 年齢 人気 着順 コース 馬場 追い切り時計 位置 脚色 併せ
15 ヌーヴォレコルト 4 1 2 美南W 70.0-53.6-38.5-12.3 6 強目
タッチングスピーチ 3 4 3 栗東坂 1回 52.2-38.4-25.3-12.7   一杯 0.1秒遅れ
16 ミッキークイーン 4 2 3 栗東坂 1回 52.0-38.0-24.5-11.9   末強目 0.5秒先着
17 ミッキークイーン 5 3 3 栗東坂 1回 52.0-37.6-24.4-12.1   強目 クビ先着
18 モズカッチャン 4 1 3 栗東坂 1回 54.4-39.9-25.8-12.5   末強目 0.5秒先着
19 クロコスミア 6 7 2 栗東坂 1回 55.0-39.9-26.0-12.8   強目
20 ラッキーライラック 5 1 1 栗東CW 80.8-66.2-51.6-38.0-12.3 6 末強目 0.2秒先着
21 アカイイト 4 10 1 栗東坂 1回 51.6-37.8-24.9-12.7   稍一杯
22 ウインマリリン 5 5 2 栗東CW 83.2-67.8-52.5-37.1-11.0 5 強目
24 ラヴェル 4 12 2 栗東CW 52.4-36.7-11.7 8 稍一杯