重賞データcheck
 今週は年明け初めの重賞・中山金杯が中山芝2000mで行われる。さらに京都金杯も開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第74回 中山金杯(G3)

1月5日(日) 中山競馬場 芝2000m

 2025年の中央競馬の開幕を飾る中山金杯。24年は6日に開催されたが、25年は例年通り5日スタートとなる。馬券を買う側は「金杯で乾杯」を目指し、そして出走馬を送り出す各陣営にとっても、まずは好スタートを切りたい一戦だ。2015年はここでラブリーデイが重賞初制覇を果たすと一気に古馬のトップにまで登り詰め、19年の優勝馬・ウインブライトは同年に香港でG1・2勝の大活躍。2021年のヒシイグアスは次走中山記念も連勝し、年末の香港Cでも2着に健闘している。今年、G1戦線へ向けて好発進を切るのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1近年は荒れ模様

 過去10年、1番人気は【4.1.2.3】で複勝率70.0%の好成績。優勝馬はすべて5番人気以内から出ており、全体としてはハンデ戦ながら人気馬が安定している。ただ、2015〜18年は3連単1万円台で落ち着いていたのに対し、19年からはすべて4万円以上。また18年以降は毎年7番人気以下の馬が少なくとも1頭は馬券に絡んでおり、一時に比べれば波乱傾向が強まっている。人気薄の勝利がない分だけ大波乱には至っていないが、ヒモ荒れには注意したいレースだ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 2015〜17年 2018年〜
1 4-1-2-3 40.0% 50.0% 70.0% 1-1-1-0 3-0-1-3
2 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0% 0-0-0-3 1-1-1-4
3 2-0-0-8 20.0% 20.0% 20.0% 1-0-0-2 1-0-0-6
4 2-0-1-7 20.0% 20.0% 30.0% 1-0-1-1 1-0-0-6
5 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0% 0-1-1-1 1-1-0-5
6 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0% 0-1-0-2 0-1-1-5
7 0-3-0-7 0.0% 30.0% 30.0% 0-0-0-3 0-3-0-4
8 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0% 0-0-0-3 0-1-0-6
9 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0% 0-0-0-3 0-0-1-6
10 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0% 0-0-0-3 0-0-1-6
11〜 0-0-2-59 0.0% 0.0% 3.3% 0-0-0-13 0-0-2-46
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
1着人気 4 3 1 1 3 2 1 4 1 5
2着人気 1 5 6 2 7 6 5 7 7 8
3着人気 5 1 4 10 9 11 11 1 2 6
単勝 610円 490円 280円 250円 840円 430円 310円 1,590円 450円 780円
馬連 1,540円 1,670円 1,760円 680円 4,570円 2,550円 1,990円 12,640円 3,690円 4,820円
馬単 2,880円 3,160円 2,690円 1,100円 7,950円 3,990円 2,760円 28,410円 6,320円 8,030円
3連複 3,630円 1,850円 2,360円 5,270円 42,070円 28,440円 18,300円 7,500円 8,170円 12,230円
3連単 16,690円 11,190円 10,430円 18,170円 216,370円 107,910円 64,390円 75,640円 44,340円 65,470円

チェック27〜8枠は苦戦傾向

 枠番別では、1〜6枠が5枠を除き複勝率15%以上なのに対し、7、8枠は計【0.2.2.43】。特に7枠が【0.0.0.20】と不振だ。また、Check1で触れたように全体としては人気馬の好走が多いレースだが、その7〜8枠に入った5番人気以内の馬は【0.0.0.6】とすべて馬券圏外に敗退している。
 なお、6番人気以下の馬は好走した11頭中4頭が1、2枠を引いた馬。また8枠は好走した4頭がすべて6番人気以下だったため穴馬なら警戒したい。
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【枠番別成績(過去10年)】
成績 勝率 連対率 複勝率 1〜5番人気 同複勝率
1 1-2-3-12 5.6% 16.7% 33.3% 1-1-1-3 50.0%
2 2-3-1-12 11.1% 27.8% 33.3% 2-2-1-3 62.5%
3 2-0-2-15 10.5% 10.5% 21.1% 2-0-2-4 50.0%
4 3-2-0-15 15.0% 25.0% 25.0% 3-0-0-6 33.3%
5 1-1-0-18 5.0% 10.0% 10.0% 1-1-0-6 25.0%
6 1-0-2-16 5.3% 5.3% 15.8% 1-0-1-3 40.0%
7 0-0-0-20 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-3 0.0%
8 0-2-2-23 0.0% 7.4% 14.8% 0-0-0-3 0.0%

チェック3着以内

 クラス・グレードを問わない前走着順別の成績を見てみると、複勝率が高いのは5着以内で、すぐ下の前走6〜7着でも明らかに好走確率は低下している。人気馬が強いひとつの要因も、このあたりにありそうだ。前走6着以下から3着以内に巻き返した7頭中5頭は、前走G2以上からの参戦。一方、前走5着以内からここで3着以内に入った23頭のうち20頭は、前走でG3以下のレースに出走していた。
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【前走着順別成績(過去10年)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率
1着 4-2-3-15 16.7% 25.0% 37.5%
2着 1-1-3-6 9.1% 18.2% 45.5%
3着 2-1-1-7 18.2% 27.3% 36.4%
4着 1-1-0-5 14.3% 28.6% 28.6%
5着 0-2-1-5 0.0% 25.0% 37.5%
6〜7着 1-1-0-22 4.2% 8.3% 8.3%
8〜9着 1-0-0-18 5.3% 5.3% 5.3%
10着以下 0-2-2-53 0.0% 3.5% 7.0%

チェック4重賞組、3勝クラス組に注目

 一時は前走金鯱賞組の好走が目立ったが、同レースは2017年に暮れから春へと移動。その翌年・18年以降を調べると前走で重賞に出走していた馬が【4.5.3.64】と好走馬の半数を占めており、引き続き重賞組は注目すべき存在となっている。Check3で触れたことにも関連するが、この組は基本的に前走で上位に入っていた馬が好走しており、G2やG3で6着以下だった馬は【1.0.1.35】。ただしG1であれば着順は問われない傾向にある。重賞組以外では3勝クラス組の成績が良く、中でも2000m戦出走馬が【2.1.2.2】(同じく18年以降)と安定している。
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【前走重賞からの好走馬(2018年以降)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
2018 セダブリランテス 1 1 AR共和国杯 3 3
ウインブライト 2 2 福島記念 2 1
2019 ウインブライト 3 1 マイルCS 14 9
ステイフーリッシュ 7 2 チャレンジC 5 3
2020 トリオンフ 2 1 チャレンジC 8 2
テリトーリアル 11 3 チャレンジC 9 12
2022 スカーフェイス 7 2 チャレンジC 8 5
ヒートオンビート 1 3 チャレンジC 4 2
2023 クリノプレミアム 7 2 エ女王杯 17 11
フェーングロッテン 2 3 菊花賞 11 15
2024 リカンカブール 5 1 チャレンジC 7 7
ククナ 8 2 エ女王杯 14 10

チェック5好走時に連対まで届きやすいのはWコース組

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、東西のW、坂路の各コースいずれも優勝馬を出している。このうち、美浦南Wは好走馬12頭中10頭が連対し、栗東CWは好走した2頭とも1着。Wコース追い切り馬は好走時に3着ではなく連対まで届きやすい。
 また、好走馬の多い美浦南W組はラスト1ハロン11秒9以下【0.1.0.17】複勝率5.6%に対し、12秒0以上なら【3.6.2.41】同21.2%栗東坂路組は4ハロンが53秒8以下だと【1.0.2.21】同12.5%、53秒9以上なら【2.2.3.10】同41.2%。時計面にも注目して取捨を決めたい。 「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦南W 3-7-2-58 4.3% 14.3% 17.1%
美浦南坂 1-1-1-14 5.9% 11.8% 17.6%
美浦北C 1-0-1-0 50.0% 50.0% 100.0%
栗東CW 2-0-0-21 8.7% 8.7% 8.7%
栗東坂路 3-2-5-31 7.3% 12.2% 24.4%
栗東P 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%