重賞データcheck
 今週は3歳クラシック三冠の最終戦、京都を舞台にした長距離G?の菊花賞が行われる。過去のデータからこの重賞レースの傾向を分析する。
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第86回 菊花賞(G1)

10月26日(日) 京都競馬場 芝3000m

 牡馬クラシックの最終戦・菊花賞。これまで85回という長い歴史を誇り、2020年のコントレイルなどここで8頭の三冠馬が誕生した。近年の優勝馬ではそのコントレイルが翌年にジャパンCを制したほか、2018年に7番人気で優勝したフィエールマンはその後、同じ淀の長距離戦・天皇賞(春)連覇。2019年のワールドプレミアも春の天皇賞を制した。そして2021年のタイトルホルダーは翌年の天皇賞(春)と宝塚記念連勝と、いずれも後のG1でも活躍をみせている。今年は果たしてどんな結果が待っているのか、過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1上位人気は上々も、人気馬同士の決着は少ない

 過去10年、1番人気は複勝率60.0%とまずまず。2番人気は同50.0%だが、連対率も50.0%と高い。ほかに4番人気が連対率40.0%・複勝率50.0%と人気を考慮すれば優秀な成績だ。しかしこの人気別成績からすると意外ながら、3番人気以内馬のワンツー決着は過去10年で一度もなく、単勝1.1倍のコントレイルが優勝した2020年にしても同10倍台前半の2、3番人気は圏外に敗退し、20倍以上の4、5番人気馬が2、3着に入って3連単8740円をつけている。
 3連単が大きく荒れたのは2017年くらいだが、4→3→6番人気だった2021年は8万円近く。10番人気までなら6番人気を除く各人気から連対馬が出ており、人気馬に偏りすぎない狙いが必要だろう。ただ、11番人気以下の好走が少ないため、大波乱にはなりづらくなっている印象だ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 京都のみ 同複勝率
1 3-0-3-4 30.0% 30.0% 60.0% 3-0-3-2 75.0%
2 2-3-0-5 20.0% 50.0% 50.0% 1-3-0-4 50.0%
3 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0% 1-0-0-7 12.5%
4 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0% 1-2-0-5 37.5%
5 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0% 1-0-1-6 25.0%
6 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0% 0-0-1-7 12.5%
7 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0% 1-0-1-6 25.0%
8 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0% 0-1-0-7 12.5%
9 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0% 0-1-0-7 12.5%
10 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0% 0-1-1-6 25.0%
11〜 0-0-1-78 0.0% 0.0% 1.3% 0-0-1-62 1.6%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
競馬場 京都 阪神 京都
1着人気 5 1 1 7 3 1 4 2 4 2
2着人気 2 9 10 2 8 4 3 7 2 4
3着人気 1 6 13 10 1 5 6 4 1 7
単勝 1,340円 230円 450円 1,450円 650円 110円 800円 410円 730円 370円
馬連 3,870円 3,510円 10,660円 2,380円 4,680円 910円 2,420円 2,030円 1,980円 1,180円
馬単 9,960円 4,720円 15,890円 6,010円 7,640円 1,010円 5,220円 3,370円 4,210円 2,000円
3連複 4,640円 17,550円 136,350円 16,710円 3,070円 3,810円 14,610円 6,440円 1,570円 5,200円
3連単 38,880円 69,380円 559,700円 100,590円 23,510円 8,740円 79,560円 30,010円 12,380円 19,390円

チェック2神戸新聞杯6着以下からの巻き返しはない

 前走レース別では、神戸新聞杯組が【4.3.4.52】連対率11.1%、セントライト記念組が【4.3.2.35】同15.9%。全出走馬の3分の2ほどをこの2レースで占めており、神戸新聞杯組のほうが少し好走馬は多い。最近は別路線組に押されているが、今年からレース間隔が1週開いたことが好結果につながる可能性もある。
 その神戸新聞杯組の同レース着順別成績を見ると、好走馬の中心は3着以内だった馬で特に連対馬が安定。神戸新聞杯4〜5着馬は好走しても3着まで、そして6着以下だった馬は馬券圏内なし。重要なステップレースで大きく負けているようでは、巻き返しは困難だ。
 また神戸新聞杯組の菊花賞での人気別成績も1〜3番人気【4.2.2.6】、4〜5番人気【0.0.1.8】、6番人気以下【0.1.1.38】と、神戸新聞杯での好走を受けて上位人気に支持された馬が人気通りの走りを見せることが多い。
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【神戸新聞杯組の前走着順別成績(過去10年)】
前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
1着 2-0-2-3 28.6% 28.6% 57.1%
2着 1-2-1-5 11.1% 33.3% 44.4%
3着 1-1-0-7 11.1% 22.2% 22.2%
4〜5着 0-0-1-11 0.0% 0.0% 8.3%
6着以下 0-0-0-26 0.0% 0.0% 0.0%

チェック3神戸新聞杯組以外も前走3着以内馬を

 Check2冒頭でも触れたように、近年は神戸新聞杯組よりも別路線組の好走が目立っている。神戸新聞杯以外からの好走馬は過去10年で表の19頭。2年連続して3着以内馬はすべてこちらから出ている。
 この組で3着以内に入った19頭を見ると、基本的には前走でも3着以内だった馬が中心。ただ、セントライト記念組はクリンチャーとタイトルホルダーが大きく巻き返してきた。春のクラシックで上位に入った実績を持つ馬には注意したい。また、条件戦組なら2200m以上のレースを勝ってきていることが条件になる。前走が2勝クラスであったとしても【0.1.4.35】と特に3着候補としては侮れない。
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【前走神戸新聞杯以外からの好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
15 キタサンブラック 5 1 セントライト記念 6 1
16 レインボーライン 9 2 札幌記念 4 3
17 クリンチャー 10 2 セントライト記念 4 9
ポポカテペトル 13 3 阿賀野川特別 2 1
18 フィエールマン 7 1 ラジオNIKKEI賞 1 2
ユーキャンスマイル 10 3 阿賀野川特別 2 1
19 サトノルークス 8 2 セントライト記念 8 2
20 アリストテレス 4 2 小牧特別 2 1
サトノフラッグ 5 3 セントライト記念 1 2
21 タイトルホルダー 4 1 セントライト記念 1 13
オーソクレース 3 2 セントライト記念 5 3
ディヴァインラヴ 6 3 木曽川特別 1 1
22 アスクビクターモア 2 1 セントライト記念 1 2
23 ドゥレッツァ 4 1 日本海S 1 1
タスティエーラ 2 2 日本ダービー 4 1
ソールオリエンス 1 3 セントライト記念 1 2
24 アーバンシック 2 1 セントライト記念 2 1
ヘデントール 4 2 日本海S 1 1
アドマイヤテラ 7 3 茶臼山高原特別 1 1

チェック4穴なら栗東CW組に注目

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」でで過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、勝ち馬こそ東西5頭すつながら、全体として好走が多いのは栗東での追い切り馬。まずはこの栗東組の取捨が重要だ。  その大半を占める栗東坂路とCWを比較すると、好走確率が高いのは坂路組。栗東CW組も好走馬は多いが好走確率は低めだ。ただCW組は好走した10頭中6頭が4番人気以下と、穴狙いなら栗東CW組に注目してみてもいいだろう。一方、美浦南W組は過去5年で【3.3.2.17】複勝率32.0%。明らかに近年は好走馬が増えており、今年も警戒は欠かせない。
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【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 成績 勝率 連対率 複勝率 1〜3番人気 同複勝率
栗東坂路 2-4-2-42 4.0% 12.0% 16.0% 2-1-1-5 44.4%
栗東CW 2-3-5-65 2.7% 6.7% 13.3% 1-1-1-6 33.3%
栗東芝 1-0-1-3 20.0% 20.0% 40.0% 1-0-0-0 100.0%
美浦南W 4-3-2-36 8.9% 15.6% 20.0% 2-2-1-6 45.5%
美浦南坂 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3% 0-0-0-0